ツイッター小説 140字の風景(面白い)

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140字の風景(面白い系)①   

勘違い

さっきから

ずっと着いてくる男。

見覚えはない。

ツケられている?

一体なぜ?

何とか平静を装う。

人影も疎らになってきた。

距離も心なしか狭まっている。

違う道を選べば!

男が小走りになった。

不意に、

“これ貴女のですか?”

手にはハンカチが

握られていた。

親離れ (まみさん:幼稚園)

目の前で大泣きの息子。

母の側から離れません。

先生も困り顔。

3歳での入園に

夫は最後まで反対だった。

強く生きて欲しい。

息子へ愛あればこそ。

一緒に遊ぼう!

女の子が駆け寄る。

きょとんとする息子。

次の瞬間、

女の子の手を取り

笑顔で駆け出す。

夫譲りか。笑

新人

おはようございます!

今日もやってきた。

某社の新しい営業担当。

入社間もないらしい。

「悪いが必要なものはないよ」

私が断ると

「はい!今日は渡したいものが」

彼がそう言いながら

「実家で取れたトマトです。」

満面の笑みで差し出す。

人たらしが担当になった 笑

おやつ (しのさん おやつ)

外から帰ったら

手を洗って、うがいだよ!

はーい!とお返事して

洗面所へ向かう娘。

満面の笑みで戻ると

お気に入りの

音の鳴る椅子へ。

キャラクターの

エプロンを着け

わくわく顔で待つ。

たくさん遊んだからね。

ドーナツとホットミルク。

おいちぃ!

こちらも頬が緩む。

猛暑

毎日暑いな!

連日の真夏日だ。

夕方を過ぎても

気温低下の気配もない。

多少イラつきながら

窓の外を見ると

嫁が袋を抱えて帰ってくる。

ただいま!

開口一番、暑いね!と叫び

袋から氷の塊を取り出し

ガリガリ砕いて

シロップをかける。

美味しいよ!

口の中が真っ青 笑

酔女

酔っ払った。

会社の飲み会はいつもだ。

足元も覚束ず家路を急ぐ。

道端に蹲る女性。

どうしたと尋ねる。

彼氏にフラれたと泣く。

飲み直すために買った

ビール片手に近くの公園へ。

朝まで呑んで忘れるぞ!

乾杯したのも束の間

寝息をたてる彼女。

しょうがねぇな。

夏で良かった 笑

猫様

私がスマホを触ると

決まって寄ってきて

ストラップを悪戯する。

無視して続けると

今度はお腹の上に。

それも無視すると

顔に頭を擦りつけてくる。

遊んで欲しいのか?

立ち上がって抱き上げる。

すると今度は

降ろせと暴れる。

気まぐれなんだよな。

そこが可愛いうちの愛猫。

痛恨(はれさん 痛い話)

彼女は2つ年下。

付き合いは5年。

俺も心を決めた。

来月、彼女の誕生日に

婚約指輪を渡すのだ。

慣れないながらも

準備を急いだ。

サイズも前に

聞いたことがある。

準備万端で当日

彼女に指輪を。

が、合わない。

サイズを確認すると。

それ洋服のサイズ。

痛恨の極み!

幼孫

これはママ! これはパパ!

こっちはお姉ちゃん!

この四角いのが

おじいちゃんのだよ!

孫娘がお菓子をくれた。

でも、みぃちゃんのがないよ。

ママが尋ねると、

しばらく考えてから

パパは虫歯になっちゃうから。

そう言ってパパのを取り戻す。

自分も食べたいよね。笑

不覚

今日も疲れた。

憂鬱を抱えながら

電車に揺られる。

向かいの男が薄ら笑いで

こちらを見ている。

多少不快さを感じながら

目的の駅で降りた。

売店でガムを買った。

店員がニヤニヤしながら

釣り銭を渡す。

ふと下に目を向ける。

スボンのファスナーが

全開で口を開けていた。

失態

久しぶりの営業会議。

同僚たちの話も弾む。

「社長、薄くなってたの 戻ってない?」

『被ってるって噂だぞ 笑』

そこで私が

〔いや植えてるらしい。

被ると分かっちゃうからな。爆笑〕

同僚が目配せ。

振り向くと社長が鬼の形相!

[ミクタギ君、社長室まで。]

トホホ 😅

勧誘

山間部を走行中

まさかのパンクトラブル。

スペアに交換するしかない。

真っ暗な中、ヘッドライトと

懐中電灯が頼りだった。

憂鬱な気分で

作業に取り掛かる。

しばらくすると

凄まじいエンジン音が。

やがて後方へ急停車した。

中から現れた男が

「ソニー損保入ります?」

天敵

寝坊した!

朝から大事な会議だ。

まだ間に合う。

急いで飛び起き

何とかギリギリで

家を出ることが出来た。

後はバスに間に合えば。

ちょうど停車している。

間に合った!急いで駆け寄る。

が、クラクション1つ

バスは走り出す。

サイドミラーで

運転手がほくそ笑む。

悲報

急げ急げ!

午後7時で人気の揚げパンが

売り切れになってしまう。

このために今日はお昼を抜いた。

このパンを食べる為にだ。

5分前に何とか滑り込んだ。

あった!まだ2個ある。

まさにその時

「おばあちゃん! まだあったよ!」

年老いた女性と孫。

天を仰いだ。

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