ミクタギ

140字の連載小説

ツイッター小説 140字の連載小説『十六夜』

140字の連載小説『十六夜』 « 一夜 » 「眠れないの?」 『……。』 「大丈夫よ。全て完璧だから。」 『……でも…』 「心配?」 『当たり前だろ…誰かに…』 「私が失敗した事。」 『えっ?』 「今までにあった?」 『いや…』 「今夜は新...
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ツイッター小説 140字の連載小説『記憶の彼方に……』後編

140字の連載小説『記憶の彼方に……』後編 22. その後 母は寝室に籠る日々が続いた。 その分、父は早く帰宅し、彩夏の食事などを用意した。 しかしそれは母の様には行かず、結局彩夏がやる羽目になる。 家の中は冷えきって行った。 聞きたい事は...
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ツイッター小説 140字の連載小説『記憶の彼方に……』前編

140字の連載小説『記憶の彼方に……』前編 1. 魔が差したとしか言いようがない。 目の前で喚き散らす彼女を、ただ呆然と見ているしかなかった。 一緒に食事をするだけ…… それならば浮気ではない。 職場の後輩との軽率な行為が、取り返しのつかな...
文庫本レビュー

ロスト・ケア ネタバレなし(葉真中顕)43人もの人間を殺害した男。彼は本当に殺人鬼なのか?

ロスト・ケア ネタバレなし(葉真中顕) 序盤抑えるべきポイント 冒頭は裁判所での判決シーン。 被告人に死刑判決が降る。 43人もの人間を殺害した犯人には至極当然の事と思われる。 しかし判決の瞬間、彼は笑った……。 その笑みの意味するものは?...
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ツイッター小説 140字の連載小説『サイコとシスター』④

140字の連載小説『サイコとシスター』④ 46. 「新ちゃん?どこ?全然見えない!」 突然、狼狽する美咲。 「何が違うの?」 《山瀬雄じゃない。》 「え?どういう事?」 《俺達の幼なじみは川瀨佑馬だよ。》 「えー?じゃあ貴方誰?」 『山瀬雄...
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ツイッター小説 140字の連載小説『サイコとシスター』③

140字の連載小説『サイコとシスター』③ 31. 思惑が外れ、三人での珍道中となってしまった。 前方で二人は楽しそうだ。またコイツらのペースか。何とかこの新助を排除しないと……。 「あれっ?スマホが無い!」 美咲が大声を上げた。 《え?マジ...
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ツイッター小説 140字の連載小説『サイコとシスター』②

140字の連載小説『サイコとシスター』② 16. 早速、女の所属する教会へ行き外出の許可を得た。1ヶ月だけの約束で。 次の朝、駅の改札で待ち合わせた。 「お待たせしました!」 両肩にボストンバッグを抱え満面の笑みで女はやってきた。 『荷物多...
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ツイッター小説 140字の連載小説『サイコとシスター』①

140字の連載小説『サイコとシスター』① 1. 「生き物を大切にしましょう。」 「お花が綺麗ですね。」 「今年のオリンピック感動した。」 大人達が口を揃えて言った。 俺にはさっぱり理解出来なかった。 何故、生き物を大切に? 花の何が綺麗なの...
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不審者 ネタバレなし(伊岡瞬)20年振りに現れた義兄。彼の真の目的とは?

不審者 ネタバレなし(伊岡瞬) 序盤抑えるべきポイント 折尾里佳子はフリーランスで書籍の校閲を生業とし、私生活でも待望の第1子を設けた。 順風満帆と思われた生活にまさかの落とし穴が……。 最愛の息子がベビーベッドでの事故でその生涯を終えた。...
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ツイッター小説 140字の連載小説『女として』②

140字の連載小説『女として』② 第4章 ◆◆◆ 休みは行楽地へ遊びに行った。弁当を食べ、遊具等で遊び疲れた帰りの車で娘達は眠る。私と夫はその寝息を聞きながら、今日1日の幸せを噛み締める。……また眠ってしまった。列車は相変わらず動かない。夫...