五十嵐貴久 リメンバー
作者紹介
五十嵐貴久
東京都出身
2001年「リカ」で
第2回ホラーサスペンス大賞を
受賞しデビュー。
「リカ」はシリーズ化し
代表作となる。
本作品「リメンバー」は、
シリーズ 第5作となる。
他、「交渉人」、「パパと娘の7日間」
「誘拐」
本編あらすじ
20年前、ストーカー殺人を起こし、
逃亡劇の末、12発もの弾丸により
射殺された「リカ」。
しかし、遺体搬送中
忽然と姿を消した。
170㎝程の長身、痩躯
看護師で28歳。
感情が高ぶると強烈な臭気を放つ。
身体的特徴を変えず、
悪意と憎悪で回りを焼き尽くす。
彼女に狙われたら最後、
想像を絶する手口で
確実に抹殺される。
20年の時を経て、
再三、再四繰り返される惨劇。
また、「リカ」の仕業を思わせる
殺人事件が複数起きる。
そんな中、警ら中の警官が
川に何かを投げ込む女を発見する。
女の車を調べるとそこには
人間の頭部が置かれていた。
女は常軌を逸していた。
警察と大学病院の研究チームが
合同で事件を追う。
女か?それとも「リカ」が
関与しているのか?
そんな中、研究チームの一人
日比野のアパートが全焼し、
彼が遺体となって発見された。
付近で長身、痩躯の女性が目撃された。
やはり、「リカ」なのか?
彼女は死んだのでは?
残りのメンバーで事件を追うが、
更なる犠牲者が出てしまう。
本編見どころ
「リカ」シリーズをご覧の方は
お分かりだと思うが、
彼女に理屈は通用しない。
彼女の気に食わないもの、
彼女の邪魔をするものは、
子供が虫を殺すように
簡単に、残忍に始末される。
今回は、
研究チーム
立原教授
心理学科講師・日比野(死亡)
内科医・岸部
看護師・羽島由香子
公認心理師・白崎亜矢
警察
警視庁捜査1課・山茂
特命捜査対策室・樋口
以上、7名(1名死亡)で事件を追う。
警視庁・山茂は、一歩引いているが、
特命・樋口は、「リカ」の関与を
最初から疑っている。
研究チームのメンバーも、
樋口の「リカ」ありきの仮説に
戸惑いを見せる。
終盤まで、特命・樋口と
公認心理師・白崎の間のやり取りを
中心に展開する。
樋口の考える通り、「リカ」の仕業か?
それとも、別の誰かが犯人なのか?
ここがこの作品、最大の焦点です。
衝撃の結末をお楽しみください。
読後感
このシリーズを読んだ後は、
いつも後味の悪い思いをします。
しかし、シリーズ5作品全て
読んでいる。
何故か?
考えても考えても、正直わからない。
知りたいから。
「リカ」の心理が分からないから、
知りたい。
その1点ではないのか?
共感できる所など一つもない。
それでもまた、手に取ってしまう。
そんな我々は既に、
「リカ」に感染している
のかもしれない。
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