百田尚樹 プリズム ネタバレなし!その人を愛したのか?人格を愛したのか?その答えは…?

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百田尚樹 プリズム

ミクタギです。

多重人格者の

ある人格だけを

愛してしまった場合

貴方ならどうしますか?

想像つきませんよね?

姿形は同じなのに

人格だけが違う。

どのような

気持ちになるのでしょう?

本編に答えが

あるのかもしれません。

作者紹介

百田尚樹

大阪府生まれ

放送作家として

「探偵!ナイトスクープ」

などで活躍

2006年「永遠の0」

で作家デビュー

2013年「海賊と呼ばれた男」

第10回本屋大賞受賞

代表作

「ボックス」「幸せな生活」

「夢を売る男」

本編あらすじ

梅田聡子・・・32歳。家庭教師。

岩本広志・・・岩本家次男。

村田卓也・・・広志の別人格。

宮本純也・・・広志の別人格。

梅田康弘・・・聡子の夫。

岩本洋一郎・・・岩本家長男。

岩本修一・・・洋一郎の息子。

梅田聡子は岩本家の長男・修一の

家庭教師として勤務を始める。

数学だけが苦手ということで

専属としてだ。

勤務初日、聡子は岩本家内で

1人の男性を見かけた。

しかし挙動不審で

目を合わせようともしない。

それから何度かその男性にあったが

会う度に印象が違う。

修一の母に尋ねても濁される。

妙に軽い無神経な男。

挙動不審の男。

急に叫びだす男。

そんな中、

一際紳士な男が現れる。

彼が村田卓也だ。

彼から聡子は、

自分が多重人格者で

あることを明かされる。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

彼によると

岩本広志は、兄・洋一郎とは

腹違いの弟である。

二人の父・重雄は

広志を本妻とは別の女に産ませたが

その女が広志を置いて消えてしまった。

重雄は、仕方なく引き取るが

ここから広志に対する

壮絶な虐待が始まった。

本妻も兄・洋一郎も

血の繋がりのない広志を

助けることはない。

むしろ虐めた。

そんな自分を守るため

広志は多数の人格を

持つようになったという。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

卓也は聡子を

主治医の元へ連れて行った。

女性の主治医は

10数名いた人格も

今は5人にまで統合された。

卓也はその人格統合に

協力しているという。

ただ、宮本純也が人格の統合に

激しく抵抗しているという。

あの軽薄な人格だ。

しかし彼は

虐待時の痛みを

一手に引き受けている。

だから今更一人幸せにはしないと。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

主治医から聡子にも

人格統合に協力して欲しいと言われる。

広志が聡子を好きになったらしい。

戸惑いながら

自分に出来ることを模索するうち

彼女は卓也を

愛してしまっていることに気付く。

本編見どころ

梅田聡子・・・卓也を愛し始める。

村田卓也・・・広志の人格統合を手助けする。

宮本純也・・・人格統合を拒否する。

多重人格者を愛する。

戸惑う聡子だったが、

卓也以外を愛しているわけではない。

この思いをどうしたら良いか?

しかし聡子は結婚している。

揺れる思いの中

広志の人格統合に協力していく。

広志、卓也、純也。

そのぞれと心通わすうち

彼女はついに

卓也へ思いを告げる。

果たして二人は

またほかの人格は

どうなってしまうのか

読後感

多重人格者と聞いて

もちろん聞いたことはあるし

昔から馴染み深い言葉ではある。

しかしその実情について

自分はほとんど知らなかった。

本作品に於いて

多数の人格が登場する。

ここでは3人に止めたが

広志の状況によって

様々な人格が現れる。

一つの人格が現れている時

その他の人格は眠っているという。

広志は場合によっては

数日記憶を失うこともある。

そこで全てを見て

調整してるのが村田卓也だ。

広志の記憶が無い部分を

生活に支障が

ないように補っている。

村田卓也は広志にとって

理想の男性だ。

フィクションであるのだが

何とも夢のある話だ。

最終的に人格は一つに統合される。

その時聡子はどうするのか?

彼女の愛の行方は?

卓也は答えるのか?

その結末へ向かって欲しい。

こんな愛もあっていいと思う。

読者の感想

お屋敷で家庭教師をする聡子と広大な庭の離れに住む多重人格者。専門的な言葉が並びあまり入りこめなかった。仕事だから、結婚しているから、と懸命に自分を落ち着かせようともがく聡子。ああでもない、こうでもないと考えを巡らせる様子が繰り返し描かれている。ただ恋をするだけでも大変なのに相手が多重人格者となると混乱するんだろうな、と冷静に見てしまった。例え同じ顔や体でも話し方やしぐさにその人の本質が現れる。中身が変わってしまえば別れが訪れることもある。多重人格に限らず恋はそういうものだ。卓也の小指の動きが悲しかった。

あらすじを読んでSF系の恋愛小説なのかな、と読み始めた本がまさか多重人格の男性との恋愛の話だとは。多少オチは読めてしまったが参考文献の多さからもわかる通り多重人格についてかなり調べられており、ストーリーとしても題材としてもかなり興味深かった。人格というと大袈裟だけど人は誰しも様々な性格を持っているものだから、いろいろな自分が出てくるのは多重人格者に限ったことではないと思ったし、私にも明るい面も繊細な面もあるけど本当の自分はこれだ!なんて決めることはできないな、と思った。

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