悪寒 伊岡瞬 あらすじネタバレなし!突然素っ気なくなった妻と娘。その原因とは?

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悪寒 伊岡瞬 あらすじ

本編あらすじ

登場人物

藤井賢一・・・大手製薬会社→関連会社へ

藤井倫子みちこ・・・賢一の妻

藤井香純・・・賢一の娘

藤井智代・・・賢一の母

滝本優子・・・倫子の妹

真壁刑事・・・警視庁捜査一課 特殊班

南田隆司・・・大手製薬会社 常務 死亡

南田信一郎・・・大手製薬会社 専務 

松田支店長・・・賢一の出向先の上司

高森久美・・・賢一の出向先の部下

白石真琴・・・弁護士

藤井賢一は

大手製薬会社・誠南メディシンの

系列会社の支店長代理として

出向を命じられた。

今年6月には本社に戻して

貰えるという話で昨年夏から

東北は山形の酒田市に来ている。

本社から降りてくることはあっても

本社に上がることは

出来ないのが現状で

上司の松田支店長には

何かと嫌味を言われ続ける毎日だ。

そんな中、ある日

部下の高森久美から

相談があると持ち掛けられる。

二人で食事でもしながら

聞いて欲しいという。

妻と娘、それに年老いた母を

東京に残しての単身赴任のため

要らぬ誤解を受けたくない

賢一は、一度断るが、自分も

気になることがあり

翻意して誘いを受けた。

自分が赴任した後の昨年秋頃から

妻の倫子と娘の香純が

急に冷たくなったことだった。

地元の郷土料理を振る舞う

評判の居酒屋で二人は落ち合った。

久美の他愛もない話や

賢一も家族のことを相談したり

そんな最中

賢一の携帯にメールが入る。

妻の倫子だった。

家でトラブルがあったが

こちらで何とかするので

気にしないで欲しい。

という内容だ。

言い知れぬ不安を覚えた健一は

久美の伝手で

夜行バスの手配を行う。

明朝には東京に着ける手筈だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

賢一が誠南メディシンを

追われることになったきっかけは

ある贈収賄に巻き込まれたためだ。

取引先との接待ゴルフの件が

マスコミに叩かれてしまった。

通常ならそれほど

問題にならない事例だが

相手が国立の研究所だったため

些か厄介なことになってしまった。

役員室に呼ばれた賢一は

課長以上の上司の前で

専務の南田信一郎に

暗に責任を問われる発言を受ける。

当の専務以下、

役職はすべて処分を受ける。

だから君もと言わんばかりだった。

実行犯となると

今後の処遇に影響してくる。

納得できずその場を後にする。

そんな時、常務の南田隆司から

連絡を受ける。

話があるという。

専務の信一郎とは兄弟だが

腹違いだった。

そのため確執があるのは

社内の人間なら周知の事実だ。

その隆司が何の用か?

呼び出された料亭で

賢一はこのままでは

会社を追われることになる。

自分に協力すれば

悪いようにはしない。

そのような提案を受けた。

とりあえず東北で辛抱して欲しい。

来年の夏には戻してやると。

綺麗な奥さんや娘さんを

大事にしなければいけないよ

という意味深な言葉を残して。

本編見どころ

東京に着いたバスから降りて

スマホをチェックすると

見知らぬ着信があった。

急いでかけ直すと

不愛想な男が出る。

警察だと言う。

奥さんの倫子さんが

殺人容疑で逮捕された。

自宅にすぐ戻ってきて

欲しいとのこと。

急いで戻ると

マスコミややじ馬で一杯だった。

玄関に向かうと

先ほどの電話の刑事が。

現状確保のため

家の中には入れない。

奥さんにもしばらく会えない。

この後、

警察で事情を聞かせて欲しい

ということだった。

殺害されたのは南田隆司。

奥さんと不倫関係にあったようだ。

その件でもめ事になり

殺害に至った。

ご主人である貴方は

本当に知らなかったのか?

ほとんど共犯扱いだ。

そんな中

取調室に警視庁からという

一人の刑事が現れる。

真壁と名乗った。

しかしこの刑事は

殺害に関してではなく

倫子の日頃の様子など

他の刑事とは違った点に

注目しているようだった。

取り調べが終わると

倫子の妹・優子が待っていた。

事件後、倫子の代わりに

香純や智代の

世話をして貰っている。

優子に尋ねても

事件について詳しくは知らない。

倫子は本当に南田隆司と

不倫関係あったのか?

倫子が本当に南田隆司を

殺したのか?

だとすればそれは何故なのか?

それらの疑問が焦点になります。

また事件を探る中

要所に現れる真壁刑事は

どのような視点で

事件を追っているのか?

注目して貰いたい。

読後感

夫婦・親子・兄弟・親戚。

一般的に身近と言われる

これらの関係は果たして本当か?

もしこれらの人たちが

間違いを犯したら

自分はどうするだろうか?

最後まで信じることが

出来るだろうか?

そんなことを思いました。

信頼・絆というものは

血なのか? 年月なのか?

考えても堂々巡りです。

血の繋がりと違い

夫婦は所詮他人。

年月を重ね積み上げるしかない。

しかしその年月は

もしかしたら血を越えて

より深い所へ連れて行って

くれるのかもしれない。

そしてその大切なものを守るのは

そうやって培った揺るぎない

強い絆なのだと思う。

作者紹介

伊岡瞬

1960年東京生まれ

2005年

「いつか、虹の向こうへ」で

第25回横溝正史ミステリー大賞

テレビ東京賞をW受賞でデビュー。

代表作

「代償」「もしも俺たちが天使なら」

「痣」「本性」「冷たい檻」

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